シャンプー物語 最終章 ‐シャンプーの願い‐

前章でお話したシャンプーの性格ですが、本当はもっと細かい特徴を見つけようとしましたが明確な差というものがありませんでした。
もっと個体別に性格を割り出してやろうと調べてみましたが、本当に似たりよったりでどれを選んでもそう変わりないことがわかりました。

当初は市販のシャンプーを悪者にして散々こきおろしてやろうと悪意を持って)思っていました。
でもそうでないこともわかりました。(反省してます。)

美容院のシャンプーの中にもあるんです。
市販のものにも負けないぐらいひどいものが。
有名メーカーのものでもあります。
だから市販のものだけを悪者にするのはやめにしました。

お客様とお話をしていてよくうかがうのが毎日使うものだから安いほうがいいとか、美容院のシャンプーは高いからとか、毎日の手入れがめんどくさいとか‥。
一番のダメージを受ける場面は僕はシャンプーだと考えています。
毎日使っているからこそ本当に自分に合ったものでなければ意味がありません。

もうひとつ伝えなくてはいけない大事なことがあります。
自分は大丈夫と思っているかたがほとんどだと思います。
わかっているけど目をつぶっている人もいます。
そろそろ目を開けて現実を見つめましょう。

そうあなたは老いてきています (ドーン!)

心の成長は死ぬまですると(僕は)思っています。
でも残念ながら肉体の完成は16歳といわれています。
多く見積もっても20歳を超えると老化は始まるのですよ

若い時には細胞も元気で自己修復能力も高く少々油分を多く取るシャンプーでもよかったです。
でも年齢を重ねるごとに肉体はうるおいをなくしお肌も髪の毛もカサカサしてきます。
その上子供のころと違うのは洒落っ気が出てきてヘアカラーをしてみたりパーマをかけてみたりコテで巻いてみたりと散々髪の毛を傷みつけてきました。
その上毎日硫酸(を薄めたみたいなもの)で髪の毛を痛めつける
まさ鬼の所業
更に老化
その上お前なんかにゃ(髪の毛ね)金は掛けてやらぬ
もう、ゲスの極み

綺麗になりたい
でも努力はイヤ
お金もかけない
美容師さんお願い
上手くいかない
あそこの美容院はへたくそ
ちっがーう!!

美容院は良いコンディションに整えてよいデザインを提案し、お家に帰ってからのお手入れをよりよくすることがお仕事だと思っています。
確かにパーマやらヘアカラーで適切な処理がなされなかったらダメージを受ける場合もあります。
でも帰ってシャンプーしたら明日の朝には上手くいかないのよ、なんて言われます。

だってシャンプーしたから!
いつもの奴でしたから!
油分取っちゃうから!
ちゃんと美容師さんがシャンプー勧めてくれないから!

 ?
‥そーですね。
ちゃんと美容師さんが正しい知識で正しいシャンプーを教えてくれていたらこのような悲劇は起こらなかったのです。

デザインばかり追求しテクニックばかり探求する、そんな美容師さんが多い気がします。
毎日のお手入れは自分にあったシャンプーで毎日正しい洗い方で洗い、乾かす。
それだけで見違えるほど髪の毛は良くなります。
美容院のシャンプーが高いのは美容師さんのアドバイス料金が含まれているからです。
もし美容師さんが適当に説明もなくシャンプーを進めてきたときには鼻で笑ってやってください。(でもシャンプーは買ってください。)

少しでもみなさんがお家でのお手入れがしやすくなり、コンディションが良くなることで僕らもよい仕事ができるようになります。
そのためにご協力ください。
終わり